HP


HP     Profile     Gallery 

2012/09/11

水とダイアモンド (40)「梵音海潮音」

観音経の中にある一節ですが、仏教的解釈は専門家にお任せして、
私にとっては流水紋と直接繋がっている言葉です。
西村公朝先生(※)が私の流水紋を見て、間髪を入れず
「これは梵音海潮音」と仰ったのです。
私は「どういうことでしょう」と聞きますと、
先生は「この作品から宇宙根源の音が聞こえてくるね」といって次の事を教えていただきました。

地球が太陽の周りを365日かけて一周する。
そのスピードは時速107000km(秒速30km)である。
地球で起きるいろいろな現象はこのスピードが原因していて、
我々はその中で生かされている。
その速さの音がある。その音を宇宙根源の音と言う。
その音が流水紋から聞こえてくると言うのです。
一枚の紙に現れた水の流れを見て、そのような壮大なイメージを拡げて感得できる先生の力に感心したものです。
(久しぶりに愛宕念仏寺に行き、先生を回想して)

※仏師・仏像修理技師・京都愛宕念仏寺 前住職