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2012/05/29

水とダイアモンド (12)輝きの本質

ダイアモンドの真の価値はその美しさにある。
それは輝きです。輝きはダイヤの特徴である光の屈折率と色の分散率が優れているから起こる現象です。
その効果を最大限発揮するようにするには人間の力によります。
最高の美しさは原石の中に秘めている光の子供を取り出すことができる特別の能力を持つ人によって磨かれます。ただ形を整えるカッターによって磨かれたもとの輝きには格段の差があります。

自然界は常に動き、流れ、巡っています。
混沌から秩序への変容です。その過程で自然は「美」を表現しています。
その内なる本質を見つけ、取り出す能力を人は与えられています。
人類と自然との共生とはそのようなことではないだろうか・・・?
人にもそれぞれ内なる光が内在しています。
その光を自己の力で取り出すことが生きることにつながります。美は生なり。

2012/05/26

水とダイアモンド (11)真の価値

大きいダイヤは少ない。無色透明なダイヤは少ない。
無傷なダイヤは少ない。だから価格が高い。という
ことはわかりますが、価値としてその方が高いかというとそうではないと言えます。
それらはすべて物としての値段のことであって、価値とは別のことです。

価値とは買う側のことで、売る側のものありません。
ダイヤを買う目的、意味、理由が大きく関わる条件があります。
それを満たしてくれるのが価値です。

ダイヤでもう一つ大切なポイントは美しさです。
どなたに聞いても「ダイヤは美しいから・・・」と仰います。
では一番美しいダイヤを買っているかというと・・・疑問です。
売る側にも買う側にもダイヤを扱う誰にでも最も大切なことは「美しい」という価値です。その美しさこそダイアモンドの真の価値です。

2012/05/22

水とダイアモンド (10)価値

ダイアモンドの本来の価値は希少性にあります。

ダイアモンドの発見には多くの逸話が残されていますが、
南アフリカでヤコブ少年が偶然拾い上げた石が最初の発見と言われています。
即ち偶然見つけることから鉱脈を見つけ採掘するようになるまで、
何処にあるのか、何処を探せばいいのかわからなかったところから、
希少性が一番の価値になりました。
それと大きいものはなかなか見つからないので、
キャラット(重さ)が価値になりました。
そのような展開だったので、現在も大きいことが一番の価値になっています。

ヨーロッパでもダイアモンドは中世の頃までは原石に一切加工する技術がなく、原石のままで指環にペンダントにされていました。
それは何物にも負けない強い力を持つ石としてお守りとして使われていたのです。
結婚式に使われたものとしてバチカンの所蔵する画に描かれている指環にも原石が使われています。

出典 DIC「ダイヤモンド婚約指環の歴史」

2012/05/19

水とダイアモンド (9)硬さ

皆さんもご承知の通り、ダイアモンドは地球上で最も硬いものとされ、
モース硬度10で表されますが、それではどの位硬いのかと実感できませんね。私は二つの実験をしました。

一つは万力にはさんでダイヤ原石を壊す実験です。
鉄の塊である万力にダイヤを挟んで締めていきますと万力に隙間がなくなりました。
それでもダイアモンドは壊れません。万力に僅かの凹みができていました。
もう一つは研磨板でダイヤ原石を過熱する実験です。
ダイアモンドには磨ける方向と磨けない方向があります。その磨けない方向で何時間研磨してもまったく磨けません。ダイヤは摩擦熱で真っ赤になります。いつ燃えるかと注意して見ていましたが燃えませんでした。それほど硬いのです。
硬度8のトパーズと硬度9のルビー・サファイヤの硬さの差の100倍も硬いのがダイアモンドなのです。

※モース硬度:鉱物の硬さを示す指標

2012/05/15

水とダイアモンド (8) ダイヤは燃える?

ダイヤは炭素だから燃えてなくなってしまうとニュースキャスターがテレビで言っていました。そんなに簡単に燃えてしまうなら、ダイアモンドは存在していないはずです。

なぜならダイアモンドは地下250km附近から約1000度以上のマグマに地表近くまで押し上げられ、断熱膨張により急速に400~500度に急冷されます。
その結果ダイアモンドは生き残れるのですがそんな過酷な条件下でも燃えないのです。

それにはもう一つ母岩の役割があります。それはキンバレー岩です。
ブルーグランドとも呼ばれていますが、灼熱の溶岩の中でダイアモンドをしっかり抱え込んで高温の熱から守ってくれているのです。生命起源の炭素、
我々の命と同じ炭素が結晶したダイアモンドは地球の生命の子供です。
その子を地球深部から地表に生み出す溶岩道で無事生み出すための自然の神秘な力が働いているのです。
見えないものに生かされている命の不思議さを感じます。

2012/05/12

水とダイアモンド (7)トライゴン

ダイヤの原石に三角形がいくつか見えます。
その三角形をトライゴンという。
トライゴンが確認できれば天然の結晶体だといえる。
勿論研磨されたものには見えない。
何故三角形なのか?自然に結晶が成長していく痕跡なのか???

また三角ピラミッド状の成長丘があるものもある。
大きい三角形の上に小さな三角形が幾層にも重なっているものだ。
これ等の三角形は見事な正三角形をなしていて、
ルーペを通してみる形は神秘的で、聖なる姿として見える。
その同じ三角形が私が川の水の流れから制作している流水紋にも多数現れる。これも何故???

しかも水の場合は生まれたての水からしか出現しません。
即ち生命力が溢れている水の表現なのです。
いのちの根源的なところに三角形の形が存在しているのかな?と想像するばかりです。

2012/05/08

水とダイアモンド (6)謎???

ダイアモンドは全て10億年前に出来ていると言われていますが、
どうしてその年代がわかるのでしょう。

ダイアモンドが何時出来たかを調べる方法は、
原石の中に閉じこめられている僅かなガスを取り出し、
炭素の同位元素を調べることでわかるようです。
そうかと言って、そう簡単なことではありません。
真空状態で原石を壊すこと自体それは大変なことなのです。
非常に硬く小さなものを切るか、壊して、ほんの僅かなガス(見えない)を取り出すなんてことが出来るとは、その硬さを知っているものにとっては信じられないというぐらい困難なことです。その取り出したガスをしらべると、年代や、当時の地球・宇宙の状態も知ることが出来るのです。

それよりもっと想像をふくらませてみましょう。
原石がガスを取り込むとは、どのようにして???
またダイアモンドがどのようにして大きく成長していくのか???
見た人はまだ誰もいません。

2012/05/05

水とダイアモンド (5)生成

ダイアモンドは何処で出来るか?
地球の表面近くで出来たとするものも見つかっているが、
基本的には地下250~300km.付近でできる。

そこはマントルの上部で高温・高圧の条件下である。
その付近にはダイアモンドは沢山あると言う。
しかし地球の深部まで掘り下げていくことは出来ない。
ではどうして地表近くで産出されるのか?
それは火山による噴火で溶岩と一緒に噴出されたものの中から発見されるものと、溶岩ドームのように地表に露出しないで、
地下に溶岩が冷えて固まってしまったものを採掘して、
その中から発見するものが大部分なのです。

現代では採掘も機械化され鉱山として企業化されていますが、
ダイアモンドの発見当初は川床で僅かな金を見つけるような方法でした。
それは溶岩と一緒に噴出されたものを、当てもなくひたすら見つけ出すという行為です。
うずもれたダイヤが数億年の侵食作用で露出し、雨水と一緒に流れていき、
川底で見つかったり、海まで流れていき海岸で見つかったりと、
一攫千金を思わせるような方法でした。
そのような背景を考えると、私達のいのちの源である同じ炭素が地球深部で結晶しダイアモンドに変容し、地球の子供として溶岩道を産道として地表に生まれてきた。と考えるのは私の身勝手な想像なのだろうか?
ダイアモンドは宇宙の始まりを解く鍵を持つ、地下からの手紙なのです。

2012/05/01

水とダイアモンド (4)いのちの永遠

永遠の意味は不変であるということですが、
永遠のいのちとなると変わらないというわけにはいきません。
その場合はいのちがはるか未来まで続いていくというように理解できます。
この場合は受け継がれていくということです。
未来まで受け継がれていくから、いまという時が大切なのです。

全ての生きものは必ず死を迎えますが、一日でも永く生きたいと願うのは当然のことです。
その命と同じ物質である炭素の結晶体であるダイアモンドは永遠の言葉をほしいままにしています。
また「水」も35億年前から現在まで変わらない状態で存在しています。
水はいまを変容しながら。
当然ながらこれから先も変わるわけにはいきません。
変わったら地球が変わることになるからです。
この水とダイアモンドといのちの3つを関連づけて物事を俯瞰してみるといろいろと面白いことに気付きます。