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2011/12/31

パリで新たに気付いたこと・新しく考えたこと(3)

ルーブルの会場に作者からのメッセージを掲げた。

君は見者なるか。
自然の醸し出す情緒がわかるか?
川の流れに時の流れの表情が見えるか?


これは私からの挑戦状であった。
芸術があまりにもテクニックに走り、また個性の押し売りの横行に、
私からの警告でもあった。

これには裏があって、君たちにはこの作品の情緒はわかるまい、
日本人にはこれを理解できる素晴らしい感性があるんだよ。
と言う自慢でもあったのです。

しかし思惑とは違って、きちんと共鳴できる人達が多かったことは嬉しい誤算でした。
むしろ深く入り込む人達は異文化圏の人に多かったようです。
即ち、真に美しいもの、極めたものへの感動は国境も人種も関係なく
共有出来るという自信を得ました。

年末年始に当たり大いなる時の流れの中、
各人の強い意識こそ未来を創造する最大の力です。

写真:野崎 悠